中国は真実を公表せよ
2024. 9. 20
朝邉博史
2024年9月18日、中国南部広東省深圳市で、深圳日本人学校に通う日本人男児(10)が刺された。多くの専門家が全力で治療を続けたが、傷があまりにひどく、同19日に死亡した。中国共産党は、「事件は偶発的で、容疑者が単独で行った」として、動機や背景は一切明らかにしていない。
長年、中国では、子供の時から反日教育がされており、中国国民の心の奥底に「日本人憎し」の心と感情が植え付けられている。日本企業あるいは日本人が、中国国内で何か問題があると、中国国民に植え付けられた逆上の感情が一気に噴き出し、常識では考えられないような行動となることがある。もちろん中国共産党が煽るような喧伝をすることもあって、さらにエスカレートすることはよくある。
いま、アメリカ、EUを中心とする西側の先進諸国は、中国の公平、公正さに欠ける姿勢に気づき、先進企業が中国から次々と撤退を始めている。日本企業も、一部始まっている。
中国の日本人学校の男児死亡事件以降、中国国内の日本企業及び日本人社会に不安が広がっている。タイミングを合わせたわけでもあるまいが、今まで日本水産物の輸入禁止措置を取っていた中国は、本日9月20日付けで、日本産水産物の禁輸措置を段階的に解除すると発表した。
中国は、「大国になろうとするなら、それにふさわしい公正なる行動と情報公開をせよ」と言いたい。