防災は自然との共生を

2022.12.28

朝邉博史

本年も、日本各所で土石流をはじめとする自然災害が猛威をふるった。その度に砂防堰堤を作ったり、堰き止めたりしながら、災害から守る施策を講じている。

しかし、数年すると砂防堰堤は、砂で埋まり、効果がなくなる。崩壊による危険性さえ増加してくる。

山の中腹に、何百年も前から存在している神社仏閣は、自然災害で土砂崩れに合うことはない。土石流で流された話は、聞いたことがない。人類の叡智がそのような場所は避けているのである。

50年前も100年前も、土石流が発生しているのは、水が谷に集まる同じ地形の場所である。本来、そのような地形の場所は、人類が開発して住むべき場所とは思えない。

その地形と場所に応じた不動産開発、土地利用をなすべく、何百年の人類の叡智を結集させるべきと考える。