格闘技に堕した大相撲

2021.07.07

朝邉博史

50年以上前、私が子供の頃見ていた大相撲は、正々堂々として勝った力士にも負けた力士にも拍手がおくられていました。

相撲は、太古より五穀豊穣を祈り執り行われた神事であります。神様に勝負を奉納するわけですから、勝っても負けても正々堂々とし、卑怯な手を使う者はいません。

現在の相撲は、まるで格闘技です。戦う前に、足で相手を威嚇したり、また立会いの前に、息を吐いて声を出したりして気合を入れる者もいます。実に見苦しい。

強い意志と闘志は、内に秘めることはあっても、態度は、静かで柔和な姿を表していたものです。

モンゴル相撲は格闘技であり、日本の国技である相撲は、精神性の高い、日本の武士道精神が流れているものです。モンゴルの方もその他の若者も、日本の相撲力士になるときの、礼儀作法から、精神性の教育が欠落しているようにも見えます。

日本相撲協会は、商業主義と内部での権力闘争を優先することなく、本来の、日本の国技である大相撲を取り戻して頂きたいと思います。

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