国債返済計画を示せ

2021.12. 7

朝邉博史

政府与党は、コロナ禍を名目に、あらゆるバラマキ政策を進めている。世界は行動制限によって経済活動が制約され、先行き経済状況が不透明であるにも関わらず、あらゆる分野で支援を名目に財政支出を加速している。

国債発行残高は一千兆円を超え、地方債を合わせると一千二百兆円を超えている。しかし、どこからも国債の返済計画を聞いたことがない。

本来は、自由競争下で倒産しているはずの会社が、コロナ禍の支援金によって生かされているゾンビ企業が増加しているとも云われる。人々の心を補助金漬けにしたり、やる気を削ぐような政策は、国民を堕落させる。

岸田内閣は「新しい資本主義」を提唱するが、形式だけを整えても日本経済が再生するとは考えられない。その中に、自助努力の精神であるとか、創意工夫をして新しい価値を生み出していくとか、困難の中にあっても、人々のやる気を引き出すような政策こそが必要とされている。

国民を堕落させるバラマキ政策を進めるより、国債の返済計画を示せ。